こころのこと。

人生ハードモード。親ガチャを盛大に失敗した私の回復記録。笑

ボロボロの自尊心とクタクタの靴①

 

 

 2、3年前

ぼんやりテレビを観ていたら芸人さんが

 

「靴が汚い女のコは簡単にお持ち帰りができる」

 

というような主旨の話をしていた。

 

 

なるほど、よく観察されているなと思った記憶がある。

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 私自身が自尊心が全くないタイプの女の子だった。

靴はいつもヒール部分がカツカツいっていた。

直すのは億劫で、安い靴の修理にお金がかかるのも嫌だった。

 

 そもそも普通の人より劣っている私が履く靴は汚くてちょうどよかったのだろう。

サイズの合わない安い靴を壊れるまで履いて捨てる。

 

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 それが私にはお似合いだったのだ。

 

👩‍🦰(それは無意識なので当時はそんなことを感じているとはまったく気づかなかった。)

 

 

それを見透かされてか

家までつけられたり

追いかけられて間一髪逃げ切った等

今思うと怖い思いは人一倍していると思う。

 

 信頼してた人に無理矢理襲われそうになったこともあるし、友達の彼氏だと思って安心していたら、、みたいなこともあった。

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夜中自宅で寝ていたら

だれか男の人が立っていたこともあった。

寝ぼけて

妹の彼氏だろうと思い

そのまま寝たのだが

翌日聞いたらそうじゃなくてその時は死ぬほど怖かった。

 

あれは一体誰だったのだろう?

 

殺されてても仕方なかったなと思う。

 

翌日

即鍵を変えたが

怖くて1ヶ月自宅へは帰れなかった。

 

 

しかしあの当時の私の環境では、それでも私はマシな方だったのだ。

 

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AVに出て地元に帰れなくなった子や

お母さんが駆け落ちして新学期から急に来なくなった子

高校を辞めてから行方不明になった子

両親の離婚から拒食症になった子

クスリでホストにハマって風俗嬢になった子

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男に襲われて間一髪で逃げた子

堕胎を繰り返して挙句医者に出来なくなったからもうゴムなしで大丈夫と言う子

DVな父親にしょっちゅう殴られている子

リストカットを繰り返す子など

 

 

私がいる環境はそんな人たちがたくさん周りにいたので異常なのだと気づくこともなかった。

 

もちろん、普通な子もいた。

 

ただ、普通と異常の境界線は果てしなく近くて、グレーゾーンが広がっていた。 

 

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 本当に思い返せば犯罪スレスレのことが横行している地域だったので

痴漢や追いかけられたり程度はどうということはなかったのだ。当たり前だった。

 

 

当時の私にはそれは正常だったのだから。

 

 

地域はネットが普及しだした頃

痴漢がしやすいと書き込みが多く有名なところだったし

 

駅前で知らん人から5万でどうと聞かれたり

 

白昼学校帰りに歩いていると車内でそういうプレイ中の人たちがいて混ざらないかと誘われたことすらある。

中学生くらいの頃だと思う。

 

普通に

 

「しません。」

 

と丁寧に断った。

 

 

今思えば

警察に通報していい話だったけれど

そんなの日常の一部で当たり前すぎて

通報するなんて考えもしなかった。

 

そんな地域だったのだ。

 

周りは同じように自己肯定感が低い人で溢れていたし、お金もなかったので高校の頃には援助交際しているコもたくさんいた。

 

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 クラブでナンパされて

飲み直そうと言われ

気づいたらクスリを盛られていて山中にいたなんて話すらあった。

 

海外に売り飛ばされそうになったところを命からがら逃げたが

ほかにいた10人近い女の子はそれっきりになったそうだ。

 

 

大抵のことでは驚かなくなっていたが

さすがにその話は驚いたから覚えている。

話している当人が尋常じゃない雰囲気だったので、多分真実なんだろう。怖すぎてそれ以上聞けなかった。

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その当時、無縁仏で若い子が増えているなんて話を聞いた時に、まあ、そうだろうなと妙に納得したものだ。

 

そして芸人さんの言う通り

私だけでなく彼女たちもまた

みんな靴が汚かったり安い靴を履き潰していた。

 

 

そんな育ちのせいか

殺人や犯罪は異常なことではなくて果てしなく正常の延長線上にあるものだと感じるようになった。

 

誰しもに起こる可能性があるものなのだと。

 

正常だと思っていたらいつのまにか異常になっていてもおかしくはないのだと。

異常が普通の人たちの中ではそれこそが正常なのだから。