父方の身内のこと
小さい頃から父親や父方の親族は愚痴や悪口、自慢話しか言わない人たちだった。
集まれば、皆、いない身内の人の悪口を言っていた。
身内の子が大学受験の時には、その子の友達が先に受かったことが話題になれば大した学校じゃないと嘲笑していたし、父方の祖母と叔母はいつも私の母の悪口電話をしていて、それは周知の事実だった。
でも、会ったときには、ニコニコと褒めてきて、裏では死ぬほど悪口を言う。
そして、常に今私や妹が何をしているかを尋ねてきて、粗探しをして裏でバカにする。
そんな人たちだった。
私も妹も、中学に入る頃にはそのことを悟っていて下手なことは話さないと心に決めていた。母が挨拶ができない嫁をもらったと聞こえるところでバカにされるのも本当に辛かった。
現在、30をすぎて結婚してなくて子供もいない私はさぞかし負け組として笑われていることと思う。
私みたいな負け組がいるとさぞかし安心だろうな。
いつだって私たちは下に見られてきた。
将来が不安でネイルの学校に通っていた時期もあったが、その時も
身内「ネイルなんていつまで流行るかもわからないのに笑笑。
お金の無駄。笑。」
と散々陰口を叩かれたし笑われた。
悪口のルーレットだからどこかしらから漏れてくるのだ。
思い返せばとんでもない連中である。
そんな父の身内の人たちはありえないほどに不幸な人が多かったのだ。
通常生きていると聞かない話ばかりなのだが、私も幼い頃は当たり前すぎてなんとも思わなかった。
◯自宅の全焼
◯火災保険に入っておらず取り壊し
◯DV
◯離婚率が異様に高い
◯一家離散
◯自殺
◯不倫の末嫁の逃走
◯ひき逃げされ死亡
◯鬱
◯身内はお互いに悪口を言い合うので最後は離散
◯遺産の使い込み
◯やっと商売が軌道に乗ったら店が全焼
◯台風で崖が崩壊→直撃して死亡
それは、人柄の悪さと愚痴や不満、文句の賜物としか思えなかった。
父は、その身内の住人にふさわしく私たちが高校になるくらいまで仕事から帰るといつも自分がいかに不憫で不当に扱われているかを毎日2時間近くお酒を飲みながら私や母相手に話していた。
私にとってそれは日常だったので
人とのコミュニケーションは愚痴や悪口、不満を気がすむまで聞いてあげることなんだと割と20代後半まで本気で思っていた。
なので、それは大人になっても続き。
常に悩んでる人がたくさん周りにいて
愚痴を聞き
不安に耳を傾け
それを励ます。
それが私の役目だった。
職場で愚痴を聞くのはいつだって私だったし、後輩が悩んでいたら仕事終わりにご飯を食べながら話を聞いて、大丈夫だよと励ます。
先輩が悩んでいたら、話を聞いて〈それはですね‥〉と相手をかばいながら励ます。
そしてそのことを後輩に傷つけないように私が伝える。
できるから言われるのだよ、と励ましながら。
仕事が終われば
友達に会って最近の近況や悩みを聞く。
交際費がありえないほどかかって
貯金は全く出来ず
休みの日は死んだように寝る。
1ヶ月それが続くと翌月は気分が塞ぎこんでしまって引きこもる。
愚痴を聞きすぎて頭痛や吐き気で寝込むこともザラだった。
でも、ほかにどうしたらいいのか分からなかった。
当時の私にはそれしかできなかったし
それしか知らなかった。
👩🦰〈 本当に私、なんのために生まれてきたのだろう。。。〉
夜中になると襲ってくる想い。
人の何倍も気を使って
努力して全力で体調が悪くなるまで周りの話を聞いても
それでも安心感は生まれなかった。
人の3倍やっても不安だった。
体調はいつも悪かったし
人といると気を使って疲れる。
それは親でも彼氏でも、友達でも同じ。
精神的に頼られることはあっても
頼れる人なんて一人もいなかった。
そんな私は食べるしか楽しくないからどんどん太る。
デブでバカでブスで平均的な成績。
ずっと親から言われて来たことだったから何か笑えた。
👩🦰〈たしかにそうだよなあ。。。。〉
悲しいかな、
当時の元カレにはデブデブ言われ続けた記憶しかない。
元カレ「お前可愛くない、デブ、ブス。
妹のが可愛い。」
言われすぎて、そうですねって感じだった。
人の愚痴を聞きながら
外食した翌日の朝は
身体が死ぬほど重くて
こんなんだと私長生きはできないなって
割と本気で思っていた。
👩🦰「こんな人生、早く終わらないかなあ。
どのみち長生きなんかしたくないや。ひたすら苦痛だし。車に轢かれたら今すぐ終われるなあ。」
よく思った。
それでも
自分の存在意義なんて人の話を聞く
それくらいしかなかったら、、、
愚痴聞いたり
ニコニコしたりして人の役に立てなくなったとしたら。
👩🦰〈多分私に居場所はないだろう。〉
漠然と思っていた。
それは小さい頃から感じていたから
ニコニコし続けるしかなかった。
その頃には自分の感情なんてとっくにわからなかった。
いつもいつも不安で
誰かといないと存在意義が見出せなかった。
👩🦰〈人の何倍も努力して人の役に立たないと私は生きてちゃいけないんだ。〉